【専門家解説】失敗しないプロ仕様グラスウールの選び方|密度(K値)と不燃性の真実

この記事は、こんなお悩みを持つ方におすすめです。

【この記事はソノーライズ グラスウール研究・開発チームが監修しています】

執筆・監修:ソノーライズ 研究・開発チーム

(チームには建築士が在籍 / 業界における製品開発・施工実績は累計20年以上)

  • 防音材のプロが推奨するグラスウールの本当の性能を知りたい。
  • K値(密度)や厚みが防音効果にどう影響するのか、数値で理解したい。
  • 安価な製品ではなく、プロの現場でも使われるグラスウールを選びたい。

1. グラスウールが「プロの防音・断熱」で必須とされる理由

グラスウールは、高性能な吸音材および断熱材として、レコーディングスタジオ、音楽ホール、工場、住宅など、高い性能が求められる現場で長年使われてきた定番の素材です。

1-1. 最高の吸音・断熱性能とコスト効率

グラスウールは、ガラス繊維が複雑に絡み合った多孔質構造により、音のエネルギーを効率良く熱に変換して吸収します(吸音)。また、繊維間の微細な空気層が熱の移動を抑え、高い熱遮断性を発揮します(断熱)。この高い性能に対し、製造コストが比較的安価であるため、コストパフォーマンスに最も優れる素材と評価されています。

【断熱の科学】熱伝導率の目安

高性能グラスウールの熱伝導率の目安は、0.035~0.045 W/mK(厚さ・密度により変動)で、JIS規格にも適合しており、冷暖房効率の改善に大きく貢献します。

1-2. 最大の強みは「不燃性」と「安全性」

  • 不燃性: ガラスが主成分のため、燃えません。火災時の延焼を防ぐ上で、内装制限がある場所でも安心して使用できます。
  • 安全性(IARC認定): グラスウールは、国際がん研究機関(IARC)により、発がん性リスクなし(Group 3)と認定されています。アスベストとは全く異なる安全な素材です。

 安全なプロ仕様グラスウール製品

2. 失敗しないための最重要指標:「K値(密度)」と「厚み」を理解する

グラスウールの性能は「密度」と「厚み」で決まります。安価な低密度品では期待する防音・断熱効果は得られません。プロ仕様の製品を選ぶにはK値を必ず確認してください。

2-1. K値(密度)とは?

K値とは、グラスウールの単位体積当たりの重さ(密度)を示す指標で、[kg/m3]で表されます。この数値こそが、吸音材・断熱材の性能の幅を決定づけます。

  • K値が高い → 繊維が密に詰まっている → 低音域まで幅広い音を吸収し、断熱性能も向上する
  • K値が低い → 繊維がスカスカ → 高音域しか吸収できず、熱抵抗値も低い → 音漏れ・省エネ対策には不向き
K値(密度) 用途・ソノーライズの推奨
10K~16K(低密度) 一般的な断熱材レベル。防音用途には不向き。
32K(高密度) 【防音材の最低ライン】一般的な住居の壁・天井の防音に最低限必要な密度。ソノーライズの基準。(関連製品:グラスウール生板GCボード 32K
40K~96K(超高密度) 【プロ推奨】楽器防音、ホームシアターなど、低音まで完璧に調音したいプロ仕様の環境に必須。(関連製品:パラボードサウンドSタイル

2-2. 重要なのは「厚み」:低音対策は厚さで決まる

K値と並行して、厚みも重要です。一般的に、厚みが増すほど低い周波数(低音)の吸音性能が高まります。

  • 厚さ25mm: 高音域の残響対策用。
  • 厚さ50mm以上: 低音を含む幅広い音域を吸収するのに効果的。壁の内部に充填する場合の標準的な厚みです。

【吸音性能の評価】吸音率(α値)とは

吸音性能は吸音率(α値)で定量評価されます。α値が1.0で完全吸収、0.0で完全反射を意味します。厚さ50mmで中音域の吸音率は約0.7を確保し、厚さ100mmにすることで低音域のα値が大幅に向上します。


3. 他の吸音材・断熱材との性能比較

グラスウールは、他の主要な吸音材や断熱材と比較して、施工性、コスト、性能のバランスに優れています。用途に応じて適切な素材を選ぶことが重要です。

素材 主なメリット 主なデメリット
グラスウール 軽量で施工容易、不燃性、コスト効率に優れる。 湿気対策(防湿シート)が必須。
ロックウール 耐火性能が高い。吸音性能も高い。 重量があり、施工が困難、コストがやや高め。
発泡吸音材 薄くても吸音可能、非常に軽量でカット容易。 低音域の吸音が弱く、断熱性は低い。耐久性も劣る。
発泡プラスチック系断熱材 断熱性能(R値)は非常に高い。 吸音性がほぼない。火災時の安全性が課題となる場合がある。

4. 【ソノーライズの強み】高品質グラスウールを選ぶ理由

ソノーライズは、プロの防音業者や工務店に選ばれる、結果にコミットするグラスウールのみを取り扱っています。

4-1. 独自の高密度基準「32K以上」を徹底

当社が取り扱うのは、防音・断熱効果が確実に得られる32K以上の高密度品のみです。市場に出回る安価な低密度グラスウールは、音漏れ対策には効果が薄く、お客様の失敗に繋がるため、一切取り扱っていません。

4-2. 仕上げ材としての安全性:GCボード/サウンドSタイル

グラスウール繊維が飛散するのを防ぐため、また内装材として美しく仕上げるために、GCボード(ガラスクロス貼り化粧板)などの表面材付き製品を主力としています。

  • 不燃認定の化粧板: 安全性を確保した不燃認定品が、そのまま内装として使用可能です。
  • 飛散防止: 繊維が剥き出しになる心配がなく、安全に室内に設置できます。

5. 今すぐ最適なグラスウールを見つける

お客様の部屋の広さ、騒音の種類(ピアノ、足音、話し声など)、ご予算に合わせて、最適なグラスウール製品(GCボード、高密度ロール品など)をご提案します。

 プロ仕様!高密度グラスウールの製品ラインナップと価格を今すぐチェック